皆さんは「この仕事向いてないなあ」と思いながら働いた経験はありませんか?
筆者である私も当然ありまして、結果的に何と約15年その仕事に就いていました。
仕事は生活の大部分を占める重要な要素であり、適切な選択が幸福や成功に大きく影響します。
ここでは私の経験談も混ぜ込みながら、向いてない仕事を続けた結果について、3つの視点からお伝えします。
今の仕事について悩んでいる人が後悔しないために、何ができるのかを探っていきましょう。
目次
良い方向に向かった3つの成功事例
私にとって仕事が向いていないと感じた理由が、自分の能力以上の仕事量を正確にかつ締切時間内での納品を求められるものでした。
当時の仕事内容は商品の受発注と請求書発行で、商品の品番や注文番号更には金額と、細かい英数字を毎日膨大な量を取り扱っていました。
もともと自分のペースで仕事をしたい上に、学生時代のアルバイトの経験からお金を扱う仕事は避けたいと考えていた私にとってはまさしく「向いていない仕事」でした。
このような環境で、良い方向に向かった事例をご紹介します。
新たなビジネス的な考えの獲得
就職氷河期を経験した私にとっては転職の厳しさを目の当たりにしていて、さらにこれといった資格や特技もなかったので、「続ける」という選択肢しかありませんでした。
そのため、
どうすれば品番や注文番号や金額の不備を発見できて見間違いを防げるか
時間内に納品完了するためにどのように手順を見直せばいいか
など、「出来るためにはどうすればいいか」を常に考える思考が身につきました。
この思考はあらゆる経営者の成功談として語られている事の一つだと、後になって知りました。
この仕事をしていなかったらきっと身につくこともなかったので、その後のキャリア成長に大いに役立っています。
チームワークのスキル向上
仕事が向いていないと感じる職場には、少なからず同じような思いをしている人がいるものです。
先程の「出来るためにはどうすればいいか」という発想も、同僚や上司とも一緒に考える事ができました。
その結果、それまでもチームで仕事はしていたもののあくまでも形式的だったので、チームワークの重要性を改めて認識し、チームでの業務分担に着手する事ができました。
例えフリーランスであっても、何かしらの形でチームで仕事をする事はあるので、結果としてどのような職場でも効果的に働く能力を身に付けることができました。
自己理解とキャリアの見直し
向いていない仕事を経験することで、「新しく入ってくる人に同じような思いをさせたくない」と考え、新人受け入れ時の研修に携わるようになりました。
その時に実務より研修や講習会開催の方が向いているかもと感じるようになり、次の転職先を選ぶ際に、教育関連を選択肢に加える事ができるようになりました。
また、自分に向いていない仕事を長期間続けたことで、転職活動時には「今度は自分に合った仕事を見つけたい」という強いモチベーションが生まれました。
このモチベーションが原動力となり、今日に至っています。
続けたことで後悔した3つの事例
ここまで読むと、向いていない仕事でも続けてみてもいいんじゃないかって思われるかもしれません。
しかし現実には良い事ばかりではありませんでした。
ここでは、実際に後悔を感じた事例をご紹介します。
ストレスの増加と健康問題
向いていない仕事を続けた結果として、「仕事に行きたくないな~」と思うのは典型的なパターンです。
仕事に就いた頃は仕事が嫌で仕方なく、毎週日曜日の夕方は「さざえさん症候群」になっていました。
それでも月日が経つにつれてストレスがある状態が当たり前になっていました。
もちろん、「出来るためにはどうすればいいか」を考えて作業を効率よくする事で自分の中でストレスと折り合いをつけていた所もあります。
しかし、年齢によるものもありましたが、健康診断で指摘を受ける箇所が年々増えていましたし、休日になると全く起きれない事も多々ありました。
キャリアや人生全般への影響
仕事内容によっては、他の会社で活かす事ができるスキルが全く身に付かず、専門的な知識が要らない分資格取得も求められない場合があります。
それでも自分に向いている仕事なら続けていく価値はありますが、向いてない仕事を長く続けることで、キャリアの成長が停滞し、選択肢を狭めてしまうことがあります。
私の場合40代前半で転職しましたが、家庭の事情もあり選択肢が狭まったと感じた事は事実です。
もし20代後半や30代前半で転職していたらもっと選択肢があったかもしれないと、改めて実感しました。
また、新たなスキルや経験を積む機会が減り自身の強みやスキルを活かせない環境では、成長機会を逃してしまいます。
家庭と仕事の両立の限界
私自身が15年近く続けた仕事を辞めようと思った最大のきっかけが「この15年の間に子供が2人生まれ、産休育休を2回取得して復職した」ことでした。
夫をはじめ、両方の実家から助けてもらいながら何とか両立をしていた時に、私が住んでいる地域で1年の中で大きな地震と台風に見舞われました時がありました。
コロナ禍前という事もあったのですが、会社からは交通機関が止まっているにも関わらず出社指示が出ました。
災害発生時に子供を預けてまで出社する意義を見出すことが出来ず、さすがに「出来るためにはどうすればいいか」という考えには至らず「こんな仕事続けられない」と初めて強く考えました。
良くも悪くも転機を迎えるためのステップ
自分に向いていない仕事に就いた時は、今後のキャリアについて考える機会と捉えましょう。
ここではどのように考えていくのが良いかをご紹介します。
自己分析と価値観の再確認
まず、自分自身の価値観やスキル、目標を見直すことが重要です。
自己分析を通じて自分にとって何が本当に重要で、どのような環境で働くことが最適かを再確認しましょう。
ずっと正社員で働いてきた人にとって、そのポジションを手離すのは簡単な事ではありませんよね。
でも、それ以上に大切なものがあれば、新たな働き方を模索してみるのもいいでしょう。
キャリアカウンセリングやコーチングの活用
専門家の助言を受けることで、新たな視点を得ることができます。
転職サイトや求人サイトに登録すると、キャリアカウンセリングを受けることが出来る場合があります。
客観的な助言を通じて、自分に合ったキャリアプランを見つける手助けを受けましょう。
会社に出社するだけが働き方ではないと、気付かせてくれるかもしれませんよ。
リスクを取る勇気
変化を恐れず、リスクを取る勇気が必要です。
転職やキャリアチェンジにはリスクが伴います。
家族から反対されたり、収入が減ったりする可能性もあります。
また、一つの仕事を長く続けているという事は、社会的な信用度の一つとして評価されるため、大きな買い物をする時のローンが通りやすいメリットがあります。
裏を返せば転職すると例え休職期間が0日であっても「入社1年目」として見なされるため、ローンが通りにくいという事です。
しかしそのリスクを恐れて現状に留まることが、将来的にさらに大きな後悔を生む可能性があります。
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向いてない仕事を続けた結果は?知っておきたい3つのポイント:まとめ
向いてない仕事を続けることには、
精神的・肉体的な健康
キャリア成長
人生全般
においてさまざまなリスクが伴います。
しかし、続けることによって得るものもたくさんあります。
自分自身を見つめ直し、新たな選択肢を模索することで、ポジティブな転機を迎えることが可能です。
今の仕事に疑問を感じている方は、この記事を参考に、自分にとって最良の選択肢を見つける一歩を踏み出してみてください。